分からない話をされると、興味をもてない人がいる。
自分に身近だったり、少し知っているだけで、その話の内容に対しての興味は格段に高まる。
もちろん中には、全く知らないからこそ楽しいと思ったり、興味をもって話を聞ける人もいる。
でも子どもの場合は大概前者が多い。それはこれまで教員生活を10年以上して多くの子どもたちと関わり、感じることだ。
簡単に言うと、分からないと興味がもてない。
分からないと楽しくない。
でも反対に、分かると興味をもつし、楽しい。
今日の算数の内容は公倍数を利用した文章題。授業終わりの振り返りに、「よく分かって楽しかった」「やっぱり分かると楽しいな」という記述があった。
そう、分かると楽しいんだ。
最近、「勉強をやりたくない子は別にいいじゃん。それも認めてあげようよ」的な風潮がある。
いや、それを否定する気は全くない。
けれど、やりたくないなと思っている子の中には、「分からないから」という条件付きの子もいる。
その子たちは、「できるようになりたい!」という気持ちをもっている。
先週、漢字テストが毎回0点の男の子と話した。
すると、「いい点数が取れないからやる気が出ない」と言っていた。
じゃあその子はいい点数を取るための努力をしていたかというと、全くしていないのである。
そこで、「まぁ、いいんじゃない。他の好きなこと見つけようよ。」でいいのかな。
いや、何とその子は、「できるようになりたい!」と思っているのだ。
まぁ…多くの大人は「じゃあ努力しなよ!」となりますよね。
その「努力」を1人じゃできないから彼は困っている。
僕はそんな彼を見捨てられない。
「残って一緒に漢字テストに向けて頑張ってみる?」
と尋ねたら、喜んで「やる!」と言っていた。
努力することで、成果を出せるかどうか。その努力の仕方が彼にとって合っているかどうか。
それを2人で検証しようと思う。
分かることから興味をもち、好きになる。できるようになるからこそ、やりたくなる。
勉強をやらない子たちの本心は、凄く複雑で難しくて、頭カチカチの大人には、きっと理解できないんだと思う。
「できないなら自分の大好きなものを突き詰めて武器にしなよ!これからそういう時代さ!」的な言葉を待っている子ばかりではない。
その言葉に僕ら大人は甘えちゃいけないんだ。
勉強が嫌いでやりたくない子の中には、
できるようになって、分かるようになって、好きになりたいって思っているけれど、1人じゃ努力できないし、やる気も起きないし、結局勉強やりたくないよ
そういう子がいることを忘れちゃいけないんだ。
一行一行感想を書きたいくらいですが、すごく腑に落ちました。というか目から鱗でした。この文章を読んだことを子育てに生かしたいと思います
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コメントありがとうございます!!
恐縮です!
そのように思っていただけて光栄です。
これからも発信を続けていく励みになりました^_^
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